GA4でAI検索流入を計測する方法|設定手順と限界

「ChatGPT経由の流入って、どれくらいあるんですか」。AI検索対策の相談で最初に出る質問です。結論から言うと、GA4で確認できます。ただし見えるのは「クリックされた分」だけで、AIの回答に名前が出たがクリックされなかった分は数字に表れません。この記事では、GA4の設定手順3つと、見えない部分をサーバーログで補う方法を解説します。
結論:3つの設定で、AI経由の流入と成果が追える
やることは3つだけです。所要時間は合計1時間ほどです。
| 手順 | 内容 | 所要時間 | 分かること |
|---|---|---|---|
| 1 | トラフィック獲得で参照元を絞り込む | 5分 | 現状のAI流入がゼロかどうか |
| 2 | カスタムチャネルグループ「AI検索」を作る | 20分 | AI流入の推移をまとめて追える |
| 3 | 探索レポートでCVまで見る | 30分 | AI経由の訪問が成果につながっているか |
最初にお伝えしたい注意点があります。施策を始める前の数字を必ず記録しておいてください。導入前の値がなければ、半年後に増えたかどうかを説明できません。スクリーンショットでも構いません。
手順1:トラフィック獲得レポートで、今の数字を確認する
まずは現状確認です。

- GA4にログインし、左メニューの「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」を開く
- 表の1列目「セッションのデフォルトチャネルグループ」を「セッションの参照元 / メディア」に切り替える
- 表の下の検索窓に「chatgpt」と入力して絞り込む
- 同様に「perplexity」「copilot」「gemini」「claude」でも確認する
- 期間は直近3か月程度に広げる(流入が少ないため、短期間だと0件に見えます)
ChatGPT経由の流入は、参照元として chatgpt.com / referral のように記録されます。
1件も出てこない場合、原因は2つのどちらかです。まだ引用されていないか、引用されていてもクリックされていないか。この段階でGA4を眺め続けても状況は分かりません。実際にChatGPTやPerplexityに自社の関連キーワードを質問し、回答に自社が出てくるかを直接確認してください。
手順2:カスタムチャネルグループ「AI検索」を作る
毎回ドメインを1つずつ絞り込むのは手間です。GA4のカスタムチャネルグループを使い、複数のドメインを1つのまとまりとして定義します。
設定場所は、管理メニュー内の「データの表示」→「チャネルグループ」です。新しいチャネルグループを作成し、「AI検索」という名前のチャネルを追加します。条件は「セッションの参照元が、次のいずれかに一致する」という形で設定します。
登録しておきたい主なドメインは次のとおりです。
| サービス | 参照元ドメインの例 |
|---|---|
| ChatGPT | chatgpt.com、chat.openai.com |
| Perplexity | perplexity.ai |
| Microsoft Copilot | copilot.microsoft.com |
| Gemini | gemini.google.com |
| Claude | claude.ai |
注意点が2つあります。
- サービス側のドメインは変わることがあります。半年に1回程度は見直す前提で運用してください
- チャネルグループの変更は、過去データにも遡って適用される設定と、そうでない設定があります。GA4の仕様変更もあるため、設定後は既存レポートへの影響を必ず確認してください
設定後は、標準レポートのチャネルグループを切り替えるだけで、AI検索の流入をまとめて追えるようになります。
手順3:探索レポートで、成果まで確認する
流入数だけでは、社内の説明材料として弱いままです。探索機能で、AI経由の訪問者が何をしたかまで見ます。
- 「探索」→「自由形式」を作成
- 行:セッションの参照元
- 値:セッション数/エンゲージのあったセッション数/キーイベント数
- フィルタ:セッションの参照元に「chatgpt」「perplexity」などを含む
ここで見るべきは、AI経由のセッションとそれ以外の行動の違いです。AI経由の訪問は、すでにAIから説明を受けた状態で来るため、直帰率やCV率が他チャネルと異なる傾向が出ることがあります。数が少ないうちは判断材料になりませんが、記録は続けてください。
Looker Studioを使う場合は、計算フィールドのCASE文で「AI/AI以外」を分類すれば、GA4側の設定なしでも同様のダッシュボードを作れます。
GA4では見えないもの、その補い方
ここが、多くの記事で省略される部分です。GA4だけでは以下が見えません。
| 見えないもの | 理由 | 補い方 |
|---|---|---|
| GoogleのAIによる概要からの流入 | 参照元が通常の検索や「direct」に計上され、分離できない | Search Consoleで表示回数・CTRの変化を追う |
| 引用されたがクリックされなかった分 | GA4はクリックのみ記録する | AIに直接質問して引用状況を確認する |
| AIがどのページを読んだか | GA4はボットのアクセスを計測しない | サーバーログでAIクローラーのUAを確認する |
サーバーログでAIクローラーの巡回を確認する
サーバーのアクセスログを見ると、AIのクローラーが実際にどのページを読みに来ているかが分かります。主なユーザーエージェントは次のとおりです。
| 種別 | ユーザーエージェント | 役割 |
|---|---|---|
| 学習用 | GPTBot、ClaudeBot、Google-Extended、CCBot | モデルの学習データ収集 |
| 検索・索引用 | OAI-SearchBot、PerplexityBot、Claude-SearchBot | AI検索の回答が引用する索引づくり |
| ユーザー操作起点 | ChatGPT-User、Perplexity-User、Claude-User | ユーザーの指示でその場でページを取得 |
確認したいのは、検索・索引用のクローラーが主要ページを巡回しているかです。ここで巡回が確認できないページは、AI検索の回答候補に入る前段階でつまずいている可能性があります。
あわせて robots.txt も確認してください。一律に「AI系をすべてブロック」としている場合、学習を拒否したつもりで検索用クローラーまで止めており、AI検索に出る経路を自ら閉じている、というケースがあります。役割が違うため、個別に判断するのが基本です。
月次レポートの型(そのまま使えます)
社内報告用には、次の5項目に絞ると継続しやすくなります。

- AI検索チャネルのセッション数(前月比・開始前比)
- サービス別の内訳(ChatGPT/Perplexity/Copilot/Gemini/Claude)
- AI経由のキーイベント数(問い合わせ・資料請求)
- Search Consoleの表示回数とCTRの推移(AI概要の影響を推定するため)
- 主要5質問に対するAIの回答での自社の登場有無(手動で確認、○×だけで十分)
5番目は手作業ですが、流入が少ない初期段階では、これが唯一の前進の証拠になります。「まだクリックはないが、回答に名前が出るようになった」という状態を記録できると、社内の判断が変わります。
アクセス解析の設計や改善についてはHPアクセス解析・分析改善でも対応しています。
よくある質問
Q. ChatGPT経由の流入はGA4で見られますか。
A. 見られます。参照元として chatgpt.com / referral などの形で記録されます。標準レポートでは他の参照元に埋もれるため、検索窓での絞り込みか、カスタムチャネルグループでの分類をおすすめします。
Q. GoogleのAIによる概要からの流入だけを取り出せますか。
A. 2026年9月時点では、GA4で分離することはできません。Search Consoleの表示回数とCTRの変化から推定するのが現実的な方法です。
Q. AI流入が0件でした。設定ミスでしょうか。
A. 設定ミスとは限りません。多くのサイトでAI流入はまだ少数です。期間を3か月に広げても0件なら、まずAIに直接質問し、引用されているかどうかを確認してください。
Q. 計測はいつから始めるべきですか。
A. 記事制作より先です。開始前の数字がないと、施策の効果を後から証明できません。設定自体は1時間ほどで終わります。
Q. UTMパラメータをつければ正確に測れますか。
A. AI検索からの流入は自社でパラメータを付与できないため、UTMでは制御できません。参照元ドメインでの分類が基本になります。
まとめ:測れる状態にしてから、記事を書く
GA4でのAI流入計測は、①参照元の絞り込み、②カスタムチャネルグループ「AI検索」、③探索レポートでのCV確認、の3つで整います。そのうえで、AI概要やゼロクリックの分はSearch Consoleとサーバーログで補う。この二段構えが現時点での現実的な形です。
なぜ計測を先にやるのかを含めた全体像は、柱記事「GEO対策のやり方4ステップ|始める前に必要な土台とは」で解説しています。
設定作業やレポート設計をまとめて任せたい場合は、無料相談からご連絡ください。現状のAI検索での見え方を含めたWEBサイト無料診断も実施しています。
