WebデザイナーはAIに仕事を取られる?なくなる作業・残る仕事と生き残る5つのスキル

WebデザイナーはAIに仕事を取られる?なくなる作業・残る仕事と生き残る5つのスキル

「WebデザイナーはAIに仕事を取られるのでは?」。生成AIでデザインやコードまで作れるようになった今、Webデザイナーとして働いている方や、これから目指す方にとって切実な疑問だと思います。

結論から言うと、Webデザイナーの「作業」の一部はすでにAIに置き換わりつつありますが、「仕事」そのものがなくなるわけではありません。テンプレート的なサイトやバナー、ラフ案の量産、定型的なコーディングはAIが得意な領域です。一方で、ヒアリングによる課題の発見、情報設計、ブランドの判断、成果の改善といった「考える仕事」の価値はむしろ高まっています。

この記事では、調査データをもとにAIの影響を整理し、置き換わりやすい作業と残る仕事、これから価値が上がるスキル、今日からできる行動までを、Web制作会社の現場目線で解説します。

目次

WebデザイナーはAIに仕事を取られるのか?データで見る現状

まずは、AIが仕事に与える影響について、信頼できる調査を見てみましょう。

調査内容
世界経済フォーラム「Future of Jobs Report 2025」グラフィックデザイナーが「減少が速い職種」の上位に入った一方、UI/UXデザイナーは「成長が速い職種」の上位に入った
野村総合研究所とオックスフォード大学の共同研究(2015年)日本の労働人口の約49%が、技術的にはAIやロボットで代替可能になると推計。当時はデザイナーなど創造性が求められる職業は代替されにくいとされた

注目したいのは、同じ「デザイナー」でも、見た目を作る作業が中心の職種は減少が予測され、ユーザー体験を設計する職種は成長が予測されていることです。2015年時点では「創造的な仕事はAIに代替されにくい」と考えられていましたが、生成AIの登場で、その前提が変わりつつあります。

つまり、「Webデザイナーという職業がなくなるかどうか」よりも、「Webデザイナーの中身がどう変わるか」に目を向けることが大切です。

AIに置き換わりやすい作業と、人に残る仕事

Webデザイナーの仕事を「作業」と「判断」に分けると、AIの影響が見えてきます。

AIに置き換わりやすいWebデザインの作業と人に残る仕事の比較図
AIに置き換わる作業/人に残る仕事

AIに置き換わりやすい作業

  • テンプレート型の小規模サイト・LP:AIホームページビルダーで、業種に合ったサイトの土台を数分で作れるようになった
  • ワイヤーフレーム・ラフ案の量産:Google StitchやRelumeなどのツールで、画面設計の案を短時間で複数出せる
  • バナー・サムネイル:画像生成AIやデザインツールのAI機能で、素材づくりが大幅に速くなった
  • 画像の切り抜き・レタッチ:多くのデザインツールで自動化が進んでいる
  • 定型的なコーディング:HTML/CSSの雛形や、よくある部品のコードはAIが書ける

AIでWebサイトを作る具体的なツールについては、AIホームページ作成ツール比較16選で紹介しています。

人に残る仕事

  • ヒアリング・要件定義:クライアントの言葉の奥にある本当の課題を見つける
  • 情報設計・導線設計:誰が、どの順番で、何を見て、どこで行動するかを設計する
  • ブランドの判断:その会社らしいか、一貫性があるかを決める
  • 生成物の見極め:AIが出した10案の中から、目的に合う1案を選び、直す
  • 成果の検証と改善:公開後のデータを見て、問い合わせや売上につながるよう改善する

AIは「たくさん作る」ことは得意ですが、「何を作るべきか決める」「出てきたものが正しいか判断する」「結果に責任を持つ」ことはできません。ここが人に残る領域です。

制作会社の現場で実際に起きている変化

ここからは、Web制作会社としての実感をお伝えします。

スゴヨクでも、構成案・原稿の下書き・コーディング補助・公開前のチェックなどにAIを取り入れています。その結果、「手を動かす時間」は確実に減りました。一方で、次のような変化が起きています。

お客様が「AIで作った試作」を持ってくるようになった

最近は、Geminiなどで作った試作サイトを持って相談に来られるお客様が増えました。見た目のたたき台はすでにある状態なので、デザイナーに求められるのは「見た目を作ること」よりも、「このサイトで本当に成果が出るか」を判断し、改善する力です。

「速く作れる」だけでは選ばれなくなった

AIを使えば、どの制作会社でもある程度のサイトを短期間で作れるようになりました。そのため、お客様が制作会社やデザイナーを選ぶ基準は、「どれだけ速く、安く作れるか」から、「どれだけ売上や問い合わせにつなげられるか」に移りつつあります。

デザイナーの役割が「作り手」から「ディレクター」に近づいた

AIに何を指示し、出てきたものをどう判断し、どう直すか。デザイナーの仕事は、自分で手を動かす「作り手」から、AIを含めた制作全体を導く「ディレクター」に近づいています。

AI時代にWebデザイナーの価値が上がる5つのスキル

では、これからのWebデザイナーはどんなスキルを伸ばせばよいのでしょうか。現場で特に価値が上がっていると感じる5つを紹介します。

AI時代のWebデザイナーに求められる5つのスキル
AI時代に価値が上がる5つのスキル

1. 課題発見・ヒアリング力

「おしゃれなサイトにしたい」という依頼の裏には、「採用で応募が来ない」「競合に価格で負けている」といった本当の課題があることがほとんどです。その課題を聞き出し、言葉にする力は、AIには代わりにくい領域です。

2. UX・情報設計のスキル

UX(ユーザー体験)とは、サイトを訪れた人が迷わず、気持ちよく目的を達成できるかどうかという視点です。世界経済フォーラムの調査でもUI/UXデザイナーは成長職種とされており、今後も需要が見込まれます。

3. AIディレクション力

AIに的確な指示を出す力、生成されたものの中から良いものを選ぶ目、そして品質のばらつきを管理する力です。AIを「使う」だけでなく、「使いこなしてチームの成果を上げる」力が求められます。プロンプトの例はWeb制作AIプロンプト実践例20選も参考にしてください。

4. 成果改善(CRO)のスキル

CRO(コンバージョン率最適化)とは、サイトを訪れた人のうち、問い合わせや購入に至る人の割合を高める取り組みです。アクセス解析を読み、仮説を立て、改善し、結果を検証する。この「作ったあと」の仕事ができるデザイナーは、クライアントから長く頼られます。

5. ビジネス理解・提案力

「この色にした理由は、ターゲットの〇〇層に信頼感を与えるため」「このボタン配置で、問い合わせまでのステップが1つ減る」など、デザインの意図をビジネスの言葉で説明できる力です。経営者と同じ目線で話せるデザイナーは、AIでは代わりがききません。

今日から始めるWebデザイナーの行動ロードマップ

最後に、AI時代に向けて今日から取り組める行動を、ロードマップとしてまとめました。

AI時代にWebデザイナーが今日から取り組める行動ロードマップ
今日から始めるWebデザイナーの行動ロードマップ
  1. AIを毎日の仕事に組み込む:ラフ案、原稿、コードの補助にAIを使い、得意なこと・苦手なことを体感する
  2. 浮いた時間を設計に回す:AIで短縮できた時間を、ヒアリングや情報設計に使う
  3. 成果を数字で語れるようになる:公開後のアクセス解析や改善提案まで担当し、実績を数字で示す
  4. 専門性を掛け合わせる:特定の業界、UX、LLMO(AI検索に引用されやすくする対策)など、自分ならではの強みを作る

AIを避けるのではなく、AIを使いこなす側に回ることが、これからのWebデザイナーにとって一番の近道です。

AIを活用するWebデザイナーの1日の例

AIを取り入れると、Webデザイナーの1日の時間の使い方はどう変わるのでしょうか。例として、ある制作案件を担当する日の流れを比べてみます(一般的なイメージとして作成した例です)。

時間帯これまでAI活用後
午前参考サイト探し、ラフ案を手で作成AIでラフ案を複数出し、方向性を比較・選定
昼〜午後素材探し、画像の切り抜き、コーディング素材生成・切り抜き・コードの雛形をAIで作り、人が調整
午後修正対応浮いた時間で、ヒアリング内容の整理と導線の見直し
夕方作業の続き公開済みサイトのデータ確認と改善提案の準備

作業時間が減った分、「考える時間」と「お客様と話す時間」が増えるのが大きな変化です。

ポートフォリオの見せ方も変わる

AIで見た目の整ったデザインを誰でも作れるようになった今、ポートフォリオ(実績集)で評価されるポイントも変わりつつあります。

  • 完成画面だけでなく、プロセスを見せる:課題、ターゲット、設計の意図、検討した案を説明する
  • 成果を示す:公開後に問い合わせ数や応募数がどう変わったかを、可能な範囲で数字で示す
  • AIの使い方を明示する:どの工程でAIを使い、どこを自分で判断したかを書く

「きれいな画面を作れる人」より、「課題を解決できる人」であることが伝わるポートフォリオが、これからは選ばれやすくなるでしょう。

よくある質問

Q. Webデザイナーは将来なくなる仕事ですか?

なくなる可能性は低いと考えられます。ただし、テンプレート的なデザインや定型的なコーディングだけを行う仕事は、AIに置き換わる可能性が高くなっています。設計・判断・改善といった仕事にシフトしていくことが大切です。

Q. これからWebデザイナーを目指すのはやめた方がいいですか?

やめる必要はありません。ただし、ツールの操作だけを学ぶのではなく、UX、情報設計、マーケティングなど、AIでは代わりにくいスキルもあわせて身につけることをおすすめします。

Q. AIを使えないWebデザイナーは仕事が減りますか?

AIを使うデザイナーと使わないデザイナーでは、作業スピードに大きな差が出ています。今後は、AIを使いこなせることが前提になっていく可能性が高いでしょう。

Q. フリーランスのWebデザイナーはどう対応すべきですか?

単価の低い定型作業はAIとの競争になりやすいため、ヒアリングから設計、公開後の改善まで一貫して担当できる体制や、特定業界への専門性を作ることが有効です。

まとめ:AIに「取られる」のは作業。仕事は「設計と改善」へ

  • WebデザイナーはAIに作業の一部を置き換えられつつあるが、職業そのものがなくなるわけではない
  • 置き換わりやすいのはテンプレート的な制作や定型作業。残るのは課題発見・設計・判断・改善
  • これからは「課題発見」「UX・情報設計」「AIディレクション」「成果改善」「ビジネス理解」の5つのスキルが価値を持つ

スゴヨクは、「売る」ことを最優先に、AIも活用しながらお客様と伴走するWebマーケティング会社です。AI時代のWeb制作に一緒に挑戦してくれる仲間や、協力いただけるパートナーを募集しています。

また、「AIで作ったサイトを、成果の出るサイトに改善したい」という企業様のご相談も受け付けています。

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スゴヨクン
この記事の執筆者
スゴヨクン

成果主義Webマーケター見習い。
SEOから広告運用、アクセス解析まで「売れる仕組みづくり」を魔法のように研究中。
難しい用語もやさしく噛み砕いてお届けします。
「スゴくヨクなる」ヒントを、今日もあなたに。

株式会社スゴヨク 川上晋平
この記事の監修者
川上 晋平

株式会社スゴヨクにてマーケティング戦略の立案から実行までを統括。中小企業やスタートアップ向けにWeb広告運用、LP制作、SEO対策など幅広い支援を行っており、これまでに100社以上のデジタル施策をサポート。現場の視点とデータに基づいた分析力に定評があり、確かな実績と最新の知見に基づいた監修を行っています。
■資格:
Google アナリティクス認定資格
Google 広告の検索広告認定資格
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